SERVICE & TECHNOLOGY

技術とサービス

放射能除染技術

はじめに


 東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故を原因として発生した放射性物質による汚染の影響を受けられた方々に対しお見舞い申し上げます。

 

 佐藤工業は、これまで培った建設技術と新しい技術のインベンション(工夫)とフュージョン(融合)によって、放射性汚染土壌・排水処理の具体的で現実的な技術の確立に努めて参ります。

 

 当社除染実機プラントの製作が進む今、関係各機関や地元パートナー企業の皆様、そして何よりも住民の皆様と共に『一体感』をもって除染活動に携わって参る所存です。

除染減容化技術の特徴


独立行政法人 日本原子力研究開発機構 平成23年度「除染技術実証試験事業」現地試験 写真


平成23年度「除染技術実証試験事業」試験結果のまとめ


結果

①高性能洗浄装置を用いた放射性土壌の除染による土壌の再生利用および放射性廃棄物の減容化


② 浮上分離濁水処理による洗浄排水の再生
  洗浄排水を浮遊物質量(SS)10mg/l以下、放射能濃度1Bq/l未満に浄化でき、循環再生水として利用した。

③ 汚染土壌すき取り後の空間線量率の低下
  汚染土壌をすき取ったのち、周囲の除染区域の空間線量を測定した。

   ※)すき取り面積400m2におけるバックグランドを含む空間線量率


結論

 2種類の高性能洗浄装置および浮上分理濁水処理装置を用いた放射能汚染土壌の除染試験により、「①汚染土壌の67%を再生土として除染再生し、35%を放射性汚泥として分級回収できる。」「②洗浄排水の放射能濃度を1Bq/l未満に下げることにより、再生利用できる。」ことが判った。
     実証試験実施 : 佐藤工業(株) ・ 若築建設(株)
     技術指導   : 筑波大学  京藤教授

除染廃棄物(土壌等)の分級・減容化のメリット

【 土壌・排水の除染、分級・減容化・とは? 】

放射性物質が付着した土壌を特殊洗浄し、洗浄再生土放射性廃棄物粘土分級します。

土壌減容化工程において、他の除染行為によって発生した比較的少量の汚泥水の処理も行えます。

【 分級・減容化のメリットとは? 】

放射性廃棄物土壌の仮置き・保管は、放射能濃度(Bq/kg)が高いほどより高度な保管仕様を求められます。
 減容化・分別の意味(メリット)は以下の通りです。

  1. 将来的に設置される中間貯蔵施設への運搬土量を削減し、コスト縮減をはかる。
  2. 放射性物質を少ない土量に集約し、十分な管理ができる規模に縮少する。
  3. 将来的に目的別再生利用できる土壌の保管仕様を軽減させる。

除染活動に対する当社の取組み

成22年02月20日 浮上分離濁水処理装置の製作完了

平成23年03月11日 東日本大震災が発生
              福島第一原子力発電所事故の発生により、放射性物質が飛散

平成23年09月26日 重金属汚染土壌浄化技術浮上分離濁水処理装置による
              放射能汚染土壌の浄化と減容化に関するシステムを構築

平成23年11月08日 独立行政法人日本原子力研究開発機構の平成23年度「除染技術実証試験事業」
              採択(約300社中25社) 実証試験場の選定協議開始

平成24年01月10日 福島県内試験場にて実証試験開始(試験プラント1号機)

平成24年02月07日 NHK福島ふるさとニュースで試験の様子が放映

平成24年02月10日 市・近隣市町村職員(47名)・新聞社(建設工業新聞社・建設通信新聞社
                        ・福島民報新聞社・福島民友新聞社)に除染技術実証試験を公開

平成24年02月20日 テレビ朝日モーニングバード取材、28日放送

平成24年02月29日 平成23年度「除染技術実証試験事業」現地試験終了

平成24年03月20日 除染システム実機プラントの製作開始

平成24年03月26日 除染モデル実証事業等の成果報告会(福島市公会堂)
              総合評価 : 80%程度の除染効果あり、除染現場での適応性有り

平成24年05月19日 環境除染学会発表会 ポスターセッション参加

平成24年06月    除染実機プラント製作完了

平成24年08月    除染実機プラント稼動試験完了