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佐藤工業の社会的責任

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社長メッセージ


持続可能な社会の実現に向けて
さらなる貢献

当社の創業は1862(文久2)年。初代 佐藤助九郎が「佐藤組」を結成し、人々を悩ませていた郷土・富山の暴れ川の治水工事を手掛けたことに始まります。その後幾度の変遷を経て今日まで、総合建設業の一員として国内外で多数の建設工事に携わり、社会資本の形成に寄与してまいりました。これもひとえに、皆様方のご支援・ご指導の賜物であり、深く感謝申し上げます。

近年、自然災害が頻発化・激甚化の様相を呈しています。今年1月、能登半島地震が発生しました。8月には日向灘を震源とする地震があり、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が気象庁から初めて発表されました。一方で地球温暖化は深刻度を増しています。2023年は世界的に観測史上で年間平均気温が最も高くなり、今夏の日本は「地球沸騰化」を実感するような暑さが続きました。さらには各地で台風、豪雨による被害が起きています。脆弱な国土にあるわが国において、高度成長期以降に集中的に整備されたインフラの老朽化も喫緊の課題となっており、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」が図られているところです。

さて当社は2020年に「エコ・ファースト企業」の認定を環境大臣からいただきました。温室効果ガスの排出抑制や脱炭素社会の形成促進などをESGやSDGsの観点から企業活動や事業活動に組み込み展開しています。現在は、低炭素型コンクリートの開発やニーズに応じた最適なZEBの推進に取り組み、再生可能エネルギー事業についても太陽光発電に加え、地域との共生を重視した小水力発電への参画等も進めているところです。
また災害時における社会基盤などの早期復旧や防災・減災につながるプロジェクトは、建設会社としての使命と認識し、それらの要請には迅速な対応を図っています。
これまでも将来世代へ安全・安心をつなぐため、経営理念と経営方針に基づき、「建設品質。」をキーワードに、真摯なモノづくりを通して、高品質・高付加価値の実現に努めてきました。多様化の時代にあって、最も重要な経営資源は「人」と考え、安全活動、働き方改革はもちろん、健康経営としての歩みも進めています。

私どもが営む建設業は、屋外での生産活動であり、過酷な自然との闘いのなか実績を重ねてきました。今後も自然を畏敬しながら、自然との共生は人間の叡智であることを念頭に、サプライチェーン全体を俯瞰し、持続可能な社会の実現に向けたさらなる貢献で、より良い未来を築く努力を重ねてまいりたいと存じます。

本年も社会環境報告書を発行することができました。皆様にご高覧賜り、当社に対するより一層のご理解と、忌憚のないご意見をいただくことができれば幸いに存じます。

2024年11月

佐藤工業株式会社
代表取締役社長