SERVICE & TECHNOLOGY
技術とサービス
張弦梁構造
上側に圧縮力を負担する鉄骨梁部材、下側に引張力を負担する鉄骨トラス部材を、弓型に配することによって、上弦材・下弦材が束材で一体となった安定した構造です。大スパンでも両端に大きな水平力が発生しないため、外周の柱を比較的小さな断面とすることで、大スパン無柱空間を実現します。
施工手順
- 張弦梁建て方用の仮設支柱を組み立てます。
- 下弦用束材を上弦材に地組して、クレーンで支柱の上に載せていきます。
- 支柱の上で上弦材を仮組した後、下弦材を取り付けていきます。
- 本締め及び上弦材のフランジ溶接を行います。
- 下弦材を引き込み、ピン接合部のクリアランス調整を行います。
- 両端のSRC柱のコンクリート強度を確認した後、支柱のジャッキダウンを行います。
施工例
函館アリーナ(メインアリーナ) 二方向張弦梁構造
曲げ剛性を持った上弦材(圧縮材, H鋼)に、下弦材(引張材, 2枚の鋼材プレート)を束材(鋼管)を介して結合した混合構造で、引張材の持つサスペンション効果により大スパンを実現します。函館アリーナでは、サブアリーナが一方向張弦梁構造となっているのに対して、メインアリーナには二方向張弦梁構造を採用し、より大スパンの無柱空間を実現しています。