INTERVIEW 03

研究開発

大規模な実験プロジェクトを
指揮する立場を任されたことが
大きな自信となった。

研究開発

T.H.

2014年入社
技術センター 土木研究部
工学部社会システム工学コース修了

佐藤工業を選んだ理由

国内外の異なる現場での経験が
のちの技術研究の仕事に生きていく。

佐藤工業を知ったきっかけは、大学にゲスト講師として来ていた当時の技術研究所長の講義を聞いたことです。専門的な内容にも関わらず説明がとても分かりやすく、またフレンドリーな人柄も伝わってきて「この人のもとで働いてみたい」と率直に思いました。また別の機会に佐藤工業の方とお会いした際には、自分の将来像を明確にイメージすることができ、当社を志望する気持ちがさらに強まりました。入社後は道路トンネル、火力発電所、シンガポールの地下鉄、水力発電所と5年間で4つの現場を経験。現場では、社会人の基本となる「報・連・相」の重要性を学びました。些細なことでも一人で勝手に判断せず、先輩や上司と連携をとることや、日常から現場の職人さんとしっかりコミュニケーションをとり、信頼を得ることがとても大切です。現在は技術センターに所属し、土木分野の研究開発を行っていますが、国内外の異なる現場でさまざまな方と関わりながら仕事ができたことは、自分を成長させてくれた経験です。

現在の仕事について、
またその魅力について

自分のアイデアがカタチになる。
それがこの仕事のおもしろさ。

技術センターのテストフィールドには、大きなトンネルの実験装置があります。この装置を使用して、トンネル覆工コンクリート(トンネルの最終仕上がりの構造体)の施工を自動化する新技術を開発しており、私はこの研究開発における主担当としてプロジェクトを牽引しています。自分が指揮をとって実験を進めていくため、責任の重さに不安もありましたが「やってやれないことはない」という気持ちでトライ&エラーを繰り返しながら研究を続けています。立場が人を育てるとよく言いますが、当社は若手に挑戦をさせる風土があります。一方で、自分が悩んでいる時には上司が雰囲気を察して声をかけてくれるようなところもあり、上司や先輩のサポートがあるからこそ、責任のある仕事を日々進めることができていると感じます。今はこの技術が現場で実用化できるよう、専門工事会社をはじめ多くの方の協力を得ながら、さらなる研究開発を進めているところです。

今後の課題や目標

自分が開発に携わった技術で
「現場の作業をより楽に」したい。

建設業においては、作業員の高齢化や熟練技能者の不足が大きな課題となっています。トンネル覆工コンクリートの施工自動化技術は、作業の省力化・省人化と、施工技術の標準化による品質の安定化を同時に実現するものです。私は入社1年目からトンネルの現場で、職人さんたちの作業を実際に見てきました。そこで得た知識や経験が今の仕事に活かされています。これからの建設業に必要なのは、作業をより簡略化する技術。自分が開発に携わった技術を現場で運用してもらい、そして建設に従事する人に「作業が楽になった」と実感してもらうことが私の目標です。研究開発にゴールはなく、絶えず勉強を続けていかなければなりません。これからも自分が扱うテーマの知識を深めながら、建設業で発生するあらゆる問題に目を向け、研究開発に取り組んでいきたいと思います。

ONE DAY SCHEDULE 一日のスケジュール

08:30

朝は社内外から入っているメールをチェック。研究開発を進めていくためには、専門工事会社など外部の協力も必須です。

09:00

週初めには部内ミーティングを実施。それぞれが担当する実験や研究について進捗を報告し、今週の予定を共有します。

11:00

デスクワーク。トンネル覆工コンクリートの施工自動化技術をシステム化・実用化するため、さらなる実験計画を作成します。

13:00

技術センター場内で行う実験の準備。実験が計画通りに実施できるよう、資材の在庫確認はもちろん、使用機器の動作確認まで入念にチェックします。

14:00

実験の際に得た膨大なデータを整理します。

16:00

開発課題ごとの打合せを実施。開発は複数人で連携して進めるため、課題に関係するメンバーが集まり、アイデア出しや進捗を含めた経過報告を行います。

17:30

退勤

私の好きな風景

技術センター内にある実物大のトンネル実験装置。私と後輩が担当してつくったもので、装置が完成して実験が成功したときには、かなりの達成感がありました。試行錯誤し苦労したため感慨深く、これを見るたびにモチベーションが上がります。

実物大のトンネル実験装置の写真